ももさき皮ふ科ブログとお知らせ

従来の治療法に関して原発性局所多汗症診療ガイドラインではエビデンスレベルにもとずいて、診療アルゴリズムが作られております(図3~5)。それによると塩化アルミニウムの単純外用/密封療法は手のひら、足の裏に対して第1選択で、腋窩については単純外用で有効です。副作用としては刺激性皮膚炎があるものの、治療の休止やステロイド外用といったことで対処できます。イオントフォレーシスは、手のひら、足の裏には有効な治療法で塩化アルミニウム外用療法と同じく第一選択の治療法です。
 第2選択の療法は腋窩、手のひら、足の裏全てにA型ボツリヌス毒素(BT-A)...

汗の多い手のひら、足のうらを水道水の入った容器の中に浸し、10~20mAの直流電流を流す方法です。手のひらを主な治療部位にする場合は手のひらを陽極にし、足のうらを陰極にします。電極の上にスポンジを乗せ、手のひらを密着させ手足が水に沈んでしまわない程度に水道水を入れます。1回30分の通電を8~12回行うと汗の量が減ってきます。治療効果を維持するためにはその後も1週間に1~2回行ったほうが良いでしょう。保険診療が可能ですが、通院困難な方には米国製の家庭用(ドライオニック)がインターネットで購入できます。問い合わせ先(http://www...

 

手のひらの多汗症に対して有効率はほぼ100%であります。実際の手術は全身麻酔のもとで内視鏡を使って胸部の交感神経節を切り取ったり、焼き切ったりする方法です。手術時間は片側で約20分で安全性の高い手術です。しかし術後の合併症として胸、背中、お尻などから異常に汗が多く出る代償性発汗がみられ、患者さんの日常生活に支障を来します。その対策として、胸髄の交感神経の切除範囲を少なくしますとある程度代償性発汗を減らす事ができるようになってきました。

 

監修 【多汗症】
医学博士 玉田 康彦 先生 
(愛知医科大学皮膚科 客員教授)

 

 多汗症に対して抗コリン剤が使用されていますが、唯一保険適応があるのは臭化プロバンテリン(商品名;プロバンサイン)です。その他オキシブチニン(商品名;ポラキス)、コハク酸ソリフェナシン(商品名;ベシケア)などがありますが、効果の程度にはばらつきがあります。また口の渇きや眠気などの副作用があります。
 多汗症の患者さんは発汗に対する恐怖心で情緒不安定になることがあり、自律神経失調症に効果のあるトフィソパム(商品名;グランダキシン)や抗不安薬で抗コリン作用をもつパロキセチン(商品名;パキシル)が有効との報告もありますが、向精神薬の使用...

 

ボツリヌス菌毒素はボツリヌス菌が産生する神経毒素でA~G型の7種があり、この中でA型ボツリヌス毒素(BT-A)は最も効率よく交感神経から発汗の指令をだすアセチルコリンを抑制します。図6のように手のひらや腋窩に2cm間隔で局所注射しますと1週間程で汗の量が減少し、約6ヶ月間持続します。BT-Aの投与量が少ないと効果が弱いので、重症度にあわせた投与量が必要です。
 この治療法の問題点は注射時の痛みと手の筋力低下がありますが、痛みに対しては局所麻酔やアイスパックでの冷却を併用しております。ハシやペンが持ちにくいなどの筋力低下は通常一過性...

 

腋窩、手のひら、足のうらに20~30%塩化アルミニウム溶液を寝る前に外用します。通常は一日1回でいいですが、日中に外用してもかまいません。効果がでるまで2~3週間かかりますので継続して外用してください。汗が止まってきたら外用回数を1週間に2~3回に減らしてもかまいませんが、中止すると再発することがあります。皮膚のかさつきがひどくなったら、しばらく中止し、ステロイド外用剤などで改善されたら再開してください。手足の汗の量が多い人は塩化アルミニウム溶液外用後サランラップやプラスチック手袋などで覆い密封療法を行うとより効果的です。

 

監修...

 

10%のフォルムアルデヒドをホルマリンとして処方したもの、グルタールアルデヒドの10%溶液、メテナミンの8%クリームや塩化アルミニウムが使われてきましたが、塩化アルミニウム以外は長く使うとかぶれをおこすことがあります。現在は塩化アルミニウムの20~30%アルコール溶液あるいは水溶液が一般的に使われています。

 

監修 【多汗症】
医学博士 玉田 康彦 先生 
(愛知医科大学皮膚科 客員教授)

 

重症度の判定はStruttonらが自覚症状により以下の4段階に分類したHyperhidrosis disease severity scale(HDSS)を用いております。
 (1)まったく気付かない、邪魔にならない。
 (2)我慢できる、たまに邪魔になる。
 (3)どうにか耐えられる、しばしば邪魔になる。
 (4)耐えがたい、いつも邪魔になる。
 このうち(3)、(4)を重症の指標にしている。
 また、発汗量測定法を用いて重症度を決める方法があります。定性的測定方法としてのヨード紙法は軽症では主に手指指腹、手掌の辺縁など発汗の多...

 

人の汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺があり、エクリン腺はほぼ全身にあって温熱刺激や精神的緊張によって発汗します。一方アポクリン腺は腋窩や外陰部に分布し、思春期になると性ホルモンの影響で分泌が多くなります。ワキガのにおいのもとはアポクリン腺の汗の中の脂肪酸が皮膚の表面の細菌によって分解され、3メチル2へキセノイン酸がにおうといわれています。ワキガの人はアポクリン腺が大きくて、その数も多く分泌量が多い傾向があります。
 ワキガは優性遺伝し、親子ともに現れる事が多いですが、日本人などの黄色人種ではその頻度は約10%にすぎません。白人や黒...

 

幼少児期ないし思春期ころに発症し、手のひら、足のうらは精神的緊張により多量の発汗がみられます。図1のように症状の重い例では時にしたたり落ちる程の発汗がみられ、手、足は絶えず湿って指先が冷たく、紫色調を帯びていることがあります。この様な湿った手足はあせもができて表皮がめくれたり、カビや細菌の感染を起こしやすいです。昼間(10時~18時)に汗が多いですが、睡眠中の発汗は停止します。
 また腋窩多汗症は精神的緊張や温熱刺激によって左右対称性に脇の下に多汗がみられ、下着やシャツにしみができる程です。手足の多汗を伴っていることもあります。

 

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“皮脂欠乏症? 下関皮ふ科

2019/10/15

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