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「中毒性表皮壊死症」とはどんな病気ですか? 下関 皮膚科 薬疹とは


Toxic epidermal necrolysisと呼ばれ、略してTENと言います。全身の皮膚が紅くなり、擦るだけでズルズルと剥離し(資料1)、まるでヤケドのようになります。薬疹の中では最も重症であり、死亡率20~30%と考えられています。スチーブンス・ジョンソン症候群(SJS)との違いが、以前は明確でありませんでしたが、最近診断基準が世界的に統一されました。水疱やびらんなど皮膚が剥がれた面積が10%以下のものをSJS、30%以上をTENとし、その中間の10~30%の場合をSJS/TENのオーバーラップとする診断基準です。しかし、日本では10%以下をSJS、それ以上をTENとしています。皮膚だけでなく眼、口唇、陰部などの粘膜がやられるのが特徴で、初期からのこの粘膜症状が強い場合には、本症の可能性があります。はじめから急激な経過でTENになる場合と、他のタイプの薬疹から比較的ゆっくりした経過でTENに進行していく場合とがあります。治療としては早期なら大量のステロイドあるいはステロイドのパルス療法が有効ですが、全身の皮膚が剥離した状態でのステロイドの使用については反対意見もあります。免疫グロブリン製剤も行われますが、その治療効果について、まだ決定的な証拠は得られていません。これらの治療で反応しない場合には血漿交換も行われます。とにかく早期に治療することが大事ですので、速やかに入院加療の必要があります。資料1:中毒性表皮壊死融解症の症状皮膚は擦るだけで剥がれてきます。これは表皮が全層にわたり傷害を受けているためです。

監修

医学博士 塩原 哲夫 先生 (杏林大学医学部皮膚科 教授)

ももさき皮ふ科 院長

桃崎 直也 

#薬疹

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