「脱毛症」とはどんな病気ですか? 下関 皮ふ科
「脱毛症」とはどんな病気ですか? 下関 皮ふ科
実は、「脱毛」というのはとても曖昧な意味の言葉です。つまり、たいていは「毛が抜けて毛の数が少なくなる状態」(毛の脱落)なのですが、そうでない状態も「脱毛」と呼んでいます。その代表は「男性型脱毛症」で、この場合、毛の数は減らないのですが、あるときから太く長い毛が再生せずに、大半の毛が細く短い毛(軟毛)に置き換わって(軟毛化)しまいます。抜けてはいないのですが、目で見える頭髪の量は減るので「脱毛症」の中に入れられています。また、別の例としては、とてもまれなことですが、毛は十分に作られるのですが、毛の質が弱く、とても切れやすいために長くならないこともあります。いろいろな毛髪奇形の病気でみられる状態です。 毛が抜けて数が少なくなる「脱毛症」としては、円形脱毛症が代表的で、その他に表1のようないろいろなものがあります。どれも原因は違いますので、当然、脱毛状態に対する治療や対応も異なります。
脱毛症の種類
毛の脱落によるもの
円形脱毛症、トリコチロマニア、休止期脱毛、内分泌異常による脱毛、栄養障害による脱毛、皮膚感染症による脱毛、皮膚腫瘍による脱毛、瘢痕性脱毛、薬剤・化学物質による脱毛など
軟毛化によるもの
男性型脱毛症
毛の脆弱性によるもの
各種の毛髪奇形
監修
新潟大学大学院医歯学総合研究科分子細胞医学専攻細胞機能講座皮膚科学分野 伊藤雅章 先生
大阪大学大学院医学系研究科皮膚・毛髪再生医学寄附講座
板見智 先生

ももさき皮ふ科 院長
監修 桃崎 直也