先天性魚鱗癬様紅皮症(せんてんせいぎょりんせんようこうひしょう)この病気は遺伝するのですか?下関 北九州 皮ふ科


私たちの体は約60兆個の細胞からできています。ひとつひとつの細胞には核と呼ばれる部分があり、染色体というものを含んでいます。染色体には遺伝情報のもとである遺伝子が入っています。人間の染色体は22対の常染色体と男性はXY、女性はXXの性染色体からできていて、合計46本あります。私たちが子孫を残すには父親の精子と母親の卵子が受精することが必要です。精子と卵子は細胞分裂により、染色体の数が半分になります(22本の常染色体と1本の性染色体)。そして、受精により新しい生命ができると、染色体の数は46本になるのです。つまり、遺伝は父親と母親の体質が合わさって起こるということです。46本の染色体は23本を父親から23本を母親から受け継ぎます。1種の染色体は父由来、母由来の1対となります。  先天性魚鱗癬様紅皮症は常染色体の中にある特定の遺伝子の異常によって起こることが分かっています。ほとんどの水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症は、常染色体のどこか1対の遺伝子のうち、どちらか一方に異常があれば発病します。これを常染色体優性遺伝といいます。両親ともに病気がなければ、病気の子供は突然変異を起こしたことになります。両親の一方がこの病気の場合、半分の確率で子供に遺伝します。男女比は1:1です。  その他の先天性魚鱗癬様紅皮症はどこか1対の遺伝子のうち、両方に異常があれば発病します。これを常染色体劣性遺伝といいます。両親は遺伝子の異常を1対のうちそれぞれ1つだけ持っていますが、病気にはなりません。これを保因者といいます。この場合は1/4の確率で子供に病気がでます。また、子供のうち半分は保因者になります。

監修 池田 志斈先生 (順天堂大学医学部皮膚科 教授)

#魚鱗癬

お知らせ