「類天疱瘡」とはどんな皮膚病ですか? 下関 皮膚科
天水疱症はやけど、虫さされや各種の感染症などのはっきりした原因なしに皮膚に水疱を作る病気です。皮膚の最も表面に存在する部位を表皮と言いますが、類天疱瘡では、血液中に表皮と真皮の境となる基底膜部に対する自己抗体(抗表皮基底膜部抗体)ができ、それが表皮の基底膜にある自己抗原に結合して、表皮と真皮の接着が悪くなり、水疱を作ります。しかし、どうして特定の人に自己抗体ができるのかははっきりしていません。 類天疱瘡の患者さんは高齢者に多く、最近の日本の高齢化により、さらに多くの患者さんがいると考えられます。年齢的には60歳以上、特に70~90歳台の高齢者にみられます。まれに18歳以下の若年者および小児にもみられます。 類天疱瘡の自己抗原は表皮と真皮を接着するヘミデスモソームの構成成分(BP230とBP180)です。
監修
橋本 隆 先生 (久留米大学医学部皮膚科学教室 教授)

ももさき皮ふ科 院長
監修 桃崎 直也